ライフスタイル/南房総・体験レポート

「ミレーニア勝浦」を拠点に、楽しむ!味わう!くつろぐ!体験レポートをお届けします。
海辺の暮らしならではのライフスタイルに触れてみてください。

■レポート一覧

  • 1│船釣り万歳!
  • 2│シーカヤック体験
  • 3│美味!天日干し
  • 4│路線バスの旅
  • 5│痛快!防波堤釣り
  • 6│体感!定置網漁
  • 7│探訪!老舗酒蔵
  • 8│房総産・天然伊勢海老
  • 9│南房総で、春を先取り!
  • 10│旧国道、絶景めぐり
  • 11│SUPで海上散歩
  • 12│大多喜、心の旅。
  • 13│さすらい海岸通り
  • 14│生きた水、 久留里。
  • 15│奥房総の山里へ
  • 16│カフェin 勝浦
  • 17│『八犬伝』の舞台へ
  • 18│人工衛星と対話する勝浦
 

Vol.10 旧国道、絶景めぐり

変化に富むリアス式海岸が広がる勝浦沿岸は、自然美の宝庫。
鵜原理想郷や八幡岬などのメジャーな場所以外にも、
目の覚めるような絶景ポイントがあるはずだ。
名もなく、訪ねる人も少ない旧国道を歩き、
知る人ぞ知るダイナミックな
オーシャンビューを体感してきた。
地元の魅力を再発見する上総興津〜小湊間の
小さな旅をお届けしよう。

バス&ウォークで小湊へ

 「灯台下暗し」と言われるように、身近な場所のことは意外と知らないものだ。車で移動しているとスーッと通過してしまうので、せっかくのビュースポットも見逃してしまいがち。特に『ミレーニア勝浦』から小湊方面へ向かう国道128号線はトンネルが連続しているため、沿岸の風景は視界に入らない。
 だが、このトンネルで閉ざされた区間に、目を見張る断崖絶壁の景勝地が広がっているのだ。その昔、昭和44年にトン ネルが開通するまで、断崖の中腹を縫うように延びる険しい道が国道として使用され、ダイナミックなオーシャン ビューが堪能できた。この道は旧国道として今も残っており、ウォーキングイベントのコースに選ばれたこともある。
 近ごろ、管理センターのスタッフ・山浦がウォーキングに目覚め、休日に太平洋の雄大な景色が楽しめる旧国道ウォーキングに出かけるというので、同行させてもらうことにした。
 ルートは、[興津駅バス停]から路線バスで旧国道の入口付近にある[大沢バス停]まで行き、そこから断崖の道を歩い て[小湊駅バス停]へ向かう半日トリップ。しかしモデルが山浦一人では少々味気ない。そこで夫婦二人と、地元の魅力を再発見する小さな旅に出掛けることにした。

青く、濃く、深い太平洋

 朝9時に[興津駅バス停]で鴨川日東バスに乗り込み、小湊方面へ向かっていざ出発。生活道路をゆっくり走る路線バス には、地元の人たちの営みが息づいており、車窓を流れる風景にささやかな物語を感じたりする。ピンポイントで目的地へ移動する車では、なかなか味わえない旅情があるのだ。
 バスの高い目線から浜行川港を見下ろし、行川アイランド交差点で国道128号線・興津バイパスと合流。境川トンネル の手前にある[大沢バス停]で降り、左へ分岐する細い道へと向かう。この道こそが、知る人ぞ知る風光明媚な旧国道128号線だ。
 旧国道は断崖絶壁の上にあり、なだらかに下っていく道に足を踏み入れた瞬間、視界180度の大パノラマが待ち受け ている。視線の先の先の先まで広がる、青く濃く深い水平線。なんという圧倒的な開放感!
─ここに地終わり、海始まる─
ポルトガルのロカ岬の石碑に刻まれたルイス・デ・カモンイスの詩が思い浮かんだ。
 地球の鼓動のように打ち寄せてくる波。風とも海鳴りともつかぬ低い響き。果てしなく広がる大海原と向かい合って いると、地球のパワーを授かっているような壮大な気持ちになってくる。しかし、旧国道の魅力はここだけではない。

海から森へ、森から門前町へ

 断崖の海岸線をなぞるように延びている旧国道を歩いていくと、徐々に上り勾配となり、眼前にトンネルが現れる。
 それにしても、このトンネルといい、断崖に刻まれた道といい、車一台が通れる程度の道幅しかなく、かつて大型バスも通行していた国道だったとは信じられない。
 トンネルを抜けると、そこは鬱蒼とした森の中。波の音は消え、野鳥のさえずりが響き、ついさっきまでのダイナミックな海岸風景が嘘のような薄暗い森に包まれる。 
 細い道を進み樹林を抜けると、民家がそこかしこに在り、その先に寺院の甍が見えた。小湊誕生寺だ。
 誕生寺は、日蓮聖人の誕生を記念して出身地に建立された日蓮宗の大本山。総門をくぐり境内に入ると、参道には真新しい石灯籠が連なり、壮観。石灯籠に導かれるように、仁王門、祖師堂へ進むと、大香炉から流れくる清々しい香りに包まれ、とても心が落ち着く。それもそのはず、この香りは環境省の認定委員会により「誕生寺の線香と磯風」として“かおり風景100選”に選定されているのだ。

 また、ここ南房総は、『波の伊八』をはじめ江戸時代に名を成した彫刻師が数多く、祖師堂の至る所に精緻な彫刻が贅沢に施されている。中でも向拝の龍の気迫は凄まじく、今にも挑みかかってきそうだ。屋根の瓦も大迫力で、なんと鬼瓦は世界一の大きさを誇り畳21畳分もあるという。
 境内を一回りして、仁王門の前にあるお土産店[松孝]の店先を覗くと、小湊名物の鯛せんべいと共に、なぜかザボン、ボンタン、パイナップなど南国のフルーツがカラフルに並んでおり、思わず足を止めた。聞けば、50年ほど前に前代の店主が地元産の甘夏ミカンを売出したところ好評で、色々な種類のフルーツを出すようになったという。
 古刹と南国フルーツ、何ともユニークな組み合わせだが、ほっこり気持ちを和ませてくれた。

心を潤す立ち寄りスポット

 誕生寺の門前には旅館が建ち並び、小湊温泉の『満ちてくる心の宿・吉夢』では、立ち寄り温泉を受け付けている。3kmほど歩いて汗ばんだ身体を休めるのにちょうどいい。
 『吉夢』の温泉施設は、地上35mにある天空庭園風呂、大浴場、貸切露天風呂などとても充実しており、全ての温泉から雄大な太平洋が一望できる。
 なみなみと満たされた湯の中で手足を伸ばし、大空を仰ぐ。太平洋の絶景に抱かれて温泉に浸かる極上のリラックスタイム。『吉夢』のネーミングは、“訪れる旅人に良い夢をみてほしい”との想いから名付けられたというが、まさしく夢心地。眼下の内浦湾を巡る鯛の浦遊覧船のエンジン音が、海風に乗ってのどかに聴こえてくる。
 温泉で身も心もリフレッシュし、そろそろ旧国道ウォーキングも終盤。日蓮交差点で国道128号線と合流し、安房小湊駅へ向かう。

 内浦交差点を過ぎた辺りで“鯛せんべい”暖簾を下げた和菓子店を発見。鯛せんべいが誕生した大正末期の伝統的手法を受け継いでいる『和匠・かまた』である。店内に入りショーケースの中を見てみると、目にも華やかな技巧を凝らした生菓子が並んでいる。
 『和匠・かまた』では、鯛せんべいのみならず、茶会向きの季節感あふれる和菓子をはじめ、餡がたっぷり詰まったどら焼き、あわび最中など多種多彩な御菓子を置いている。その中でも特にお奨めしたいのが、和洋折衷のスイーツ“生クリーム大福”だ。こし餡・つぶ餡・黒胡麻・抹茶・珈琲・いちご・ブルーベリーなど数種類あり、多彩な味が楽しめる。餡・大福の皮・生クリームにそれぞれ素材の風味を活かしたもっちりフレッシュな食感は一度食べたら癖になるはず。
 鴨川産の夏みかんを使用した“ひだまり”など、地元をアピールする新商品も開発しており、白餡の中に広がる夏みかんの酸味と香りは新鮮な味わいで、お土産品の定番に仲間入りしそうだ。

 旧国道の絶景を求めてスタートした今回のウォーキング。締めくくりは、西に傾きはじめた太陽が、キラキラと眩い内浦海岸。[小湊駅バス停]から興津へ戻る路線バスの発着時間まで、波打ち際をのんびり散策。おだやかな潮騒がやさしく癒してくれた。
 [大沢バス停]から歩いた距離は5qに満たないが、道中で出逢った感動の数々は、想像以上に心を打つものだった。『ミレーニア勝浦』の近辺をつぶさに歩いてみたら、まだまだ他にも魅力的なスポットが見つかるかもしれない。

取材協力

◆満ちてくる心の宿 吉夢│℡.04-7095-2111

11時30分〜17時まで館内の温泉施設が利用できます。
太平洋を望む絶景浴をお楽しみください。
◎入浴料1,200円(税込)/1名・2時間 ※貸切露天風呂は別料金・予約制
点検・混雑等によりご利用できない場合があるので、 ご利用の際はお電話で必ずご確認ください。
〒299-5501 千葉県鴨川市小湊182-2

◆和匠 かまた│℡.04-7095-2828

鯛せんべいをはじめ、四季折々の和菓子を製造している房総銘菓の老舗。
伝統を大切に守りながらも、新しい味覚を取り入れた数々のお菓子を、ぜひ味わってみてください。
◎営業時間/8:30〜18:00 ◎定休日/木曜日 〒299-5502 千葉県鴨川市内浦2819

ミレーニア勝浦販売センター TEL:0120-310-391 営業時間:9時〜17時(水曜定休)〒299-5246 千葉県勝浦市興津久保山台6-1 Tel:0470-76-4331 Fax:0470-76-4361 資料請求はこちら 来場予約はこちら